『レオン』リュック・ベッソン 

死を見据えた殺し屋と、復讐を誓う美少女の淡い恋

《公開年》1994 《制作国》フランス、アメリカ
《あらすじ》プロの殺し屋レオン(ジャン・レノ)が仕事から戻ると、隣室に住む少女マチルダ(ナタリー・ポートマン)の家族が襲われ一家皆殺しにされていた。
マチルダの父親は麻薬密売をやっていて横領がバレたためで、マチルダはお使いに出ていて命拾いをしたが、レオンに助けを求め、弟の仇討のために殺しの技術を教えるよう懇願する。
最初は渋っていたレオンだったが、文字の読み書きが出来ないレオンにマチルダが教えることを条件に殺しの指導が始まり、共に暮らすうち二人の距離が縮まっていく。
マチルダの家族を襲ったスタンスフィールド(ゲイリー・オールドマン)は実は麻薬捜査官で、密売組織の背後には麻薬取締局が絡んでいることが明らかになっていく。マチルダは麻薬取締局に潜入するが、逆に捕らえられてしまい、置手紙で行き先を知ったレオンは手下二人を殺してマチルダを奪い返す。
スタンスフィールドは殺し屋の元締めトニーに見当をつけ、問い詰めてレオンの居所を突き止め、警察を動員してアパートを包囲し突入させる。
レオンはマチルダを小さな穴から脱出させ、自分も負傷した警官のふりをして脱出に成功したかに見えたが、スタンスフィールドに見破られ撃たれてしまう。しかし、レオンはこっそり身に付けた爆弾のピンを抜いて、スタンスフィールドを道連れにする。残されたマチルダは学校の寄宿舎に戻り、レオンの形見となった観葉植物を学校の庭に植えてエンド。

《感想》ミルクを飲んで観葉植物を愛し、日々身体を鍛えて質素に暮らすストイックな殺し屋、家族を殺された極限状況の中で自分を守ってくれる強い男への憧れと、大人の女性になりたくて背伸びをする12歳の女の子。女の子にとっては初恋物語だが、男にとっては保護者の立場から抜け切れない。
やはり疑似親子の触れ合いということなのだろうが、非情な男が徐々に女の子を気に掛けるようになり、自分の死後の面倒まで頼むようになる。成りがデカいだけの子どもが大人に成長していくようで、その感情の変化を見ているだけで温かい気持ちになってくる。
ヒロインのナタリー・ポートマン(当時13歳)は確かな演技と抜群の美少女ぶり。敵役ゲイリー・オールドマンのエキセントリックな演技も秀逸。キャラが際立っていて飽きさせない。
そして悲しい結末でありながら、温かい余韻を残す傑作。

※他作品には、右の「タイトル50音索引」「年代別分類」からお入りください。

投稿者: むさじー

名画座通いの昔からネット配信の現代まで、温故知新、共感第一、ジャンル無節操をモットーに選んでいます。 何度も、観る度に感動する映画は大切ですが、二度と観たくない衝撃に出会うのも楽しみです。

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