『ゴッドファーザーPartⅡ』F・F・コッポラ 

父の生涯を回想し、ドンとなった苦悩と対話する

《公開年》1974 《制作国》アメリカ
《あらすじ》ドン・マイケル・コルレオーネ(アル・パチーノ)は新たに移り住んだラスベガス近くの湖畔で、父ビトー(ロバート・デ・ニーロ)の幼少期から彼がドンと呼ばれるまでを回想する。
【回想】ビトーはシシリー島で生まれ、9歳のとき家族が土地のマフィアの親分チッチオに殺され、移民団の群れに混じって1901年、単身ニューヨークへ渡った。
リトル・イタリアで成長したビトーは、次第に頭角を現し、移民の信望を集めるようになり、彼のもとには弱い人が様々な願いを持って訪れた。特に皆が困っていた乱暴者の悪玉ボスを仕留め、彼は皆の信頼に応えた。
その後、ビトーには4人の子どもが生まれ、一家は故郷のシシリー島に帰り、多勢の村人に迎えられた。その地でビトーは両親と兄の仇、チッチオを襲い殺害した。
【現在】1958年、マイケルの一人息子アンソニーの聖餐式が済んで、そのパーティの夜、マイケルの部屋が機関銃乱射の襲撃にあう。犯人はマイアミの大ボス、ハイマン・ロスの腹心ロサト兄弟だった。
マイケル襲撃にはハイマン・ロス一派だけでなく、コルレオーネ一家の古参でマイケルに不満を持つフランクが内通していて、更に実兄フレドまでもが情報を流していたことを知る。そんなある日、マイケルはマフィアにかかる容疑で犯罪調査委員会に呼ばれ、証言台に立つフランクの口封じのため、無関係の彼の兄を傍聴席に呼び、そのことが妻ケイ(ダイアン・キートン)の不信を買い、離婚話を切り出される。
やがて、ママ・コルレオーネが病気で亡くなり、戻ってきた兄フレドを釣りする湖上で殺害させ、敵対するハイマン・ロスも殺し、フランクには自殺を強要した。一人湖畔の椅子に座り、自分の孤独をかみしめているマイケルは、亡き父ビトーの家族愛に充ちた生涯に思いをはせている。

《感想》亡き父はビジネスとしてマフィアを始めたわけでなく、同胞を助けたい、いわば義侠心から始めた人助けの結果マフィアになったということだが、二代目のマイケルは完全にビジネスとしてファミリーを率いていかなければならない立場だった。必ずしも一枚岩ではない中で、一族間での揉め事や主導権争いが頻発し、苦悩する。マイケルは何とかファミリーの絆を取り戻したいと奮闘するのだが、一生懸命になればなるほど、部下や身内、ついに妻や兄までも失うことになる。そしてマイケルは孤高の存在になる。愛するがゆえの苦悩が、父ビトーの生涯と対比的に描かれる。長尺だが、終始緊張感を維持させる圧倒的なエネルギーがある。

※他作品には、右の「タイトル50音索引」「年代別分類」からお入りください。

投稿者: むさじー

名画座通いの昔からネット配信の現代まで、温故知新、共感第一、ジャンル無節操をモットーに選んでいます。 何度も、観る度に感動する映画は大切ですが、二度と観たくない衝撃に出会うのも楽しみです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です